車を安く購入する・高く売却する方法として、個人売買やオークションは有名な売買方法です。
まだ利用したことがない人にとっては、個人売買・オークションでのトラブルや注意点が分からないかと思います。
そこでこのページでは、個人売買・オークションでの主なトラブル例と回避方法について解説していきます。
個人売買・オークションを検討している人は、ぜひ参考にしてください。
この記事のもくじ
個人売買のメリットとデメリット|主なトラブル例

車を安く購入したい・高く売りたいと思っている人は、ヤフオクや個人売買を利用する方法があります。
ヤフオクと個人売買は別々のように思えますが、ヤフオクの実態は個人での取引です。
そのためヤフオクが売買の仲介をすることはありません。本人同士で連絡をとりあい、取引き完了までの取り決めをする必要があります。
個人売買といえば、仲介業者が入らない取引き全般のことをいいます。
個人売買のメリット
個人売買のメリットはディーラーや買取店など中間業者が存在しないので、買主は市場価格よりも安く購入することができ、売主はより高く売却することができます。
上手く取引きできれば、買主も売主も金銭的に得をしやすい売買方法です。
個人売買のデメリット
デメリットは中間業者がいないため、トラブルに巻き込まれるリスクも大きくなり、万が一巻き込まれたときは自分で対応しないといけません。
トラブルが起きても自己責任ということになりますし、対応も非常に面倒です。
個人売買で起こる主なトラブルは以下の3つです。
- 名義変更に関するトラブル
- 車両の状態に関するトラブル
- 支払いに関するトラブル
名義変更に関するトラブル例と回避方法

個人売買では車の売却後に所有者が変わるため、所有者の名義変更をする必要があります。
しかし買主側に、名義変更をするように念を押したにもかかわらず
「時間がない」「面倒なので後回しにした」
などの理由で、名義変更が遅れるケースが発生します。その結果、名義変更が完了しないためトラブルが起こる場合があります。
名義変更に関するトラブル例
- 自動車税の通知書がこちらに届いた
- 名義変更が終わる前に駐車違反された
- 名義変更されずに犯罪に使用された
個人売買で15シルビア売ったら
エアコンの吹き出し口ついてない
ルームミラーついてない
エアロ割れてる
引き取り来た後自走で帰ってる途中にエンジントラブルで故障したとかゴチャゴチャぬかして
挙句の果てに名変すっぽかして俺に税金来るし
じゃあドリ車とか一生乗んな
黙って軽の新車買っとけや— ゆーが (@180_No13) December 26, 2018
自動車税は4月1日時点での、所有者の名義に郵送されます。
そのため4月1日にまでに名義変更が間に合わない場合は、納税通知書が買主側ではなく売主の方に送られてきます。
売却した後に、自分のところに納税通知書が送られてきても困りますよね。
また名義変更が完了する前に駐車違反をされたり、犯罪に使用された場合、運転者が出頭しないと売主に影響が及びます。
名義変更のトラブルは起こりやすいので、事前に対処する必要があります。
名義変更に関するトラブルの回避方法
名義変更のトラブルは基本的に、売主側が困ることになります。あらかじめ買主側と名義変更について、しっかりと取り決めをしておきましょう。
トラブルが起きないようにするために、以下のいずれか方法で対応します。
- 一時抹消渡しをする
- 売主が名義変更をする
- あらかじめ保証金を預かっておく
①:一時抹消渡しをする
一時抹消渡しはトラブルを確実に回避できる方法です。
一時抹消渡しとは売主側が一時抹消登録(一時的に廃車手続きをすることで車が使えない状態)をして、ナンバープレートを陸運局に返還します。
その後、買主側に車両と書類を送ってしまえば取引き完了です。
買主側は再び車検を受けることで、ナンバープレートと車検証が発行され車に乗れるようにります。
- 売主は一時抹消登録をする
- 車両を相手に送る
- 買主は車両が届いたら車検を受ける
注意点としてナンバープレートを返還するので、公道は走れません。買主側に陸送業者を使って運送するか、仮ナンバーを発行して自走できるようにする必要があります。
参考:一時抹消登録の手続き方法は?個人売買でも車を安全に引き渡そう!
②:売主が名義変更をする
一時抹消渡しと同じく、トラブルを確実に回避できる方法です。売主側で名義変更をしたあとに、買主側に車を渡します。
自分で名義変更ができない場合は、費用が発生しますが「名義変更代行サービス」や「行政書士」に代行してもらい、売主側で確実に名義変更をしておくとトラブルになりません。
参考:車の名義変更やり方まとめ~個人売買で必要な書類・手順は?~
③:あらかじめ保証金を預かっておく
一時抹消渡しをしない、もしくは売主側で名義変更しない場合の方法です。
買主側からあらかじめ名義変更預り金として、売主側で保証金を預かっておきます。預り金の相場は一般的に3~5万円程になります。
買主側で名義変更が完了したら、売主側に新しい車検証をメールなどで送ってもらいましょう。名義変更完了の確認がとれたら、買主側に預り金を振り込んで返金します。
確実な回避方法ではないので、一時抹消渡しか売主が名義変更をしておく方法がオススメです。
車両の状態に関するトラブル例と回避方法

個人売買において、車両の状態に関するトラブルは起こりやすいです。
中古車である以上、小さな傷や凹みがあるのは仕方ありません。新車ではないので、無傷でピカピカということはないですよね。
オークションの参加者には車業者の人も参加していますが、車に詳しくない一般の人も参加してます。
そのため説明不足や確認不足で起こる問題もあり、車の契約が成立した後にトラブルになるケースがあります。
車両の状態に関するトラブル例
- 契約後にクレームがきて修理費を請求される
- 購入後に隠れた修復歴があった
- 車が故障したから返金して欲しい
車両に文句言うのは古い物だししょうがねぇけどさ、俺だって気づいてない整備不良?不具合に本人が見えるとこで言わないで欲しい
そのための現車確認やし、なにかあれば言って下さいであれだけ言いました
個人売買はそんなもんだわ
俺もニ度とオクでバイクは買わねぇし、個人間で取引しねぇわ— さっちん (@sachinbikelove) 2017年6月7日
契約後のクレームは大変ですよね。ノークレーム・ノーリターンと取り決めをしてきても、クレームを言ってくる人は言ってきます。
また隠れた不具合があったり、知らずに事故車を売買した場合は、契約後に発覚すると面倒なことになるため、隠さずに報告しておきましょう。
クレームに関してはどんなに対策をしても完全に防ぐことはできません。相手次第では対応が大変になります。
車両の状態に関するトラブルの回避方法
なるべくトラブルを回避するために、以下のことを確認しておきます。
- 瑕疵担保責任を確認し契約を交わす
- 1度現車をしっかりと確認してもらう
- 両者があらかじめ細かいところまで確認しておく
①:瑕疵担保責任を確認し契約を交わす
個人売買をする場合はあらかじめ瑕疵(かし)担保責任を確認しておき、できる限りトラブルを回避する必要があります。
説明されていなかった故障・不具合が見つかった場合、買主が売主に対して「契約の解除」または「損害賠償を請求」できる権利のこと
「売主は瑕疵担保責任を負わない」と契約書に記入されていた場合、売主はもし故障が見つかっても、買主に対して修理したりお金を払う必要はありません。
しかし不具合や故障を隠して売買したときは、契約書を交わしても無効となりますので問題になります。
引き渡し完了後に、エンジンが故障したり走行に支障がでた場合に、瑕疵担保責任を問われるケースがあります。
売主は事前に「売主は瑕疵担保責任を負わない」と契約書を交わしておきましょう。
②:1度現車をしっかりと確認してもらう
車の個人売買では、基本的に現状引き渡しになります。そのため個人売買において、1度現車を確認することは非常に重要です。
直接確認しないと、細かい傷やエンジンの調子などが分かりませんよね。
現車の確認なしでは、契約後に「説明されていたより傷が多い」などのトラブルになるかもしれません。必ず確認してもらいましょう。
知り合い同士での売買なら現車の確認ができると思いますが、ヤフオクを利用した場合は現車の確認が難しいと思います。
万が一現車の確認ができない場合は、売主側で
「現車の確認をしてもらわないと、車両の状態に関して保証できない」
と念を押す必要があります。
③:両者があらかじめ細かいところまで確認しておく
内外装の傷、不具合箇所や事故歴、エンジンの調子、引き渡し方法など事前に細かいところまでチェックします。
お互いが納得できる気持ちのいい取引きをするためには、売主はできる限り細かい説明を、買主はできる限り細かい確認をとることが大事です。
また契約後の故障については、あらかじめ取り決めをして契約書を交わしておくといいですね。
支払いに関するトラブルと回避方法

たとえ相手が知り合いでも、金銭トラブルは起こる可能性があります。
特に相手が他人だと、なおさら金銭トラブルには気を付けないといけません。相手がどんな人なのか、こちらは分からないですよね。
個人売買ではお金にシビアにならないと、トラブルの原因になります。
支払いに関するトラブルの例
- 分割払いにしたら相手の支払いが遅れた
- 車を引き渡した後にお金が振り込まれなかった
個人売買注意した方がいいですよ。
自分も車売りましたが、名変はしない、車両代金は振り込まないで現在進行形でトラブル中です(^^— しょうやん (@yamaga_daiwa) 2017年10月23日
分割払いで支払いが遅れるケースでは、最初はしっかり支払ってくれてましたが、徐々に支払いが遅れてくる、または支払いが途絶えることがあります。
お金がきちんと支払われてないのに、相手の人が音信不通になると本当に困りますよね。
お金にルーズな人はいますので、支払いは関しては事前にきっちり取り決めをしておきましょう。
支払いに関するトラブルの回避方法
金銭的なトラブルを回避するために、以下の方法で対応します。
- 車両と現金は同時交換する
- 支払いは一括払いにする
①:車両と現金は同時交換する
直接会うことができるなら、車両と現金を同時に交換します。
同時交換は買主は現車の確認ができ、売主は現金を直接支払ってもらえますのでトラブル回避に有効です。
しかし相手が遠方で直接会えない場合は、必ず防衛策をとりましょう。
買主側
- 代金を1度に全額振り込まずに、代金の半分を先払いする
- 車の到着したら残りの代金を支払う
売主側
- 車両と書類を一緒に送らずに、先に車両だけ送る
- お金が振り込まれたら、書類を送る
買主側も売主側も、必要なものを1度にまとめて送らないように注意してください。
②:支払いは一括払いにする
個人売買では一括払いが基本です。
分割払いはトラブルの元になるので、一括払い以外は受け付けないようにしてください。
分割払いは売主が泣き寝入りになる可能性があるので、仮に相手が知り合いでも分割払いは断るようにした方がいいでしょう。
もし相手が一括払いができない場合は、相手の方でローンを組んでもらい、こちらには一括払いにしてもらいます。
個人売買では何の保証もないので、事前に予防策をとることは重要です。
個人売買でのトラブルと回避方法 まとめ

個人売買でのトラブル例と回避方法について解説させていただきました。
個人売買では買主側は安く購入でき、売主側は高く売却できるメリットがあります。
しかし仲介に入る業者がいないので、すべてのトラブルを自分で対応する覚悟がいります。自分で対応できない方には、個人売買はオススメできません。
無用なトラブルに巻き込まれないためには、やはり信頼できる車業者で売買する方がいいかと思います。
そのためトラブルに対応できるか不安な方は、ディーラーや中古車販売店を利用して車の売買をすることをおすすめしています。
そちらの方が安全です。
「何が起きてもへーきへーき。自分で対応するから」という方のみチャレンジしてみてくださいね。
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